2024-02-19

Le bosquet 軒先花屋プレミアム イベントリポートvol.2

静岡で開催された「Le bouquet 軒先花屋プレミアム」イベントリポート、vol.1では前半の様子をお届けしました。6個のブーケをノンストップで束ね、ヒートアップする空気。それを少し和らげるような絶妙なタイミングで、由美先生から「乾杯しましょうか!」との声がかかりました。配られたのは真由美さんの嫁ぎ先の家業、増井農園さんのみかんを使った生搾りジュース!アルコールが飲める方には、由美先生がシャンパンを注いでミモザカクテルを作ってくださいます。静岡らしく、また季節感もぴったりな飲み物がサーブされ、パアッと場が華やぎました。

飲み物を用意しながら笑みを絶やさず談笑する由美先生。そしてこのみかんジュース、毎回のイベントで大活躍のスーパーアシスタントあやこさんが、なんと手で絞ってくださったと聞いてびっくり!60個と言っていたかな、、とにかくすごい量のみかんをひたすら絞ってくださったそうで、そのおもてなし精神に心から感服。前半デモを見つめて喉がカラカラでしたので、染み渡りました。。とても甘くて美味しいみかん、静岡は温暖で豊かな土地なのが改めて感じられます。

カンパーイ!!由美先生とヴァンソン氏が一人ずつグラスを合わせに回ってくださいました。そして、、

ジャーン!カーテンの向こう、お庭にはパーティーフードが並びます。わあ♡とみなさま花から美味しそうなものに目移り笑。美しい花と美味しいもの、最強です。

由美先生がはるばるパリから運んできてくださった本場のトリュフ入りチーズ、アランデュカスのショコラ、ナッツやポテトチップス!そして静岡のツヤツヤいちごとみかん入りパウンドケーキ。ちょうどお腹も空いてきて、嬉しい!

真由美さんと腕を組んでフードの説明を。すごい方なのに、気さくで面白くて暖かなお人柄にみんな惹かれて遠方からでも駆けつけるファン多数、イベント申し込みはいつも席の争奪戦なんです。今回も前半終わってすでに、来てよかった!と申し込みした自分を褒めてました笑。

美味しいものにすっかり油断していたら、私の名前が呼ばれて心臓がドクン!うわあ大変、笑。結局、どの花がいいか決められなくて、、ヴァンソン氏に、選んでくださいと丸投げしてしまいました。せっかくの機会、頑張ってフランス語で言ってみましたが、活用もあやふやにつっかえる私、すかさず由美先生が助け舟を出してくださいました。ヴァンソン氏はそうだな〜という感じに見渡して、淡いベージュ系のグラデーションにまとめられたバラに目を留め、これはどう?とディスプレイされていた20本以上のバラをばさっと無造作に全部、取り出して。え、素敵です!!是非それで!とお願いしたものの、予算オーバーなのではと慌てて真由美さんに確認。せっかく来てもらったし、いいですよ〜と笑いながら言ってくれた真由美さん太っ腹すぎて泣けました。。ありがとうございます!

私のために束ねてくれるブーケ。bouquet d’amour(愛のブーケ)だね、なんて笑うヴァンソン氏にひゃ〜と頭に血がのぼる私。フランス男はこうやって女性を口説くのですね笑笑、日本の男性諸氏、このさりげなさ、ぜひ見習ってくださいね〜!

浮かれるわたし。。

Rosetique JAPANみわこさんがご提供くださった見事に美しいバラたち。みわこさんとは、20年来の花親友からの紹介でお会いしたことがあり、久しぶりに再会できてとても嬉しかったです!愛知とのご縁も強まったそうで、これからまた何かでお会いできそうな予感。ヴァンソン氏がこのバラを選んでくれたことに感謝、そして素敵な写真を撮ってくれた花仲間の皆さんありがとうございました!

興奮冷めやらぬ私でしたが、、ぼーっとしてる暇はないぞとハッと我にかえり笑、次の方のブーケを急いでキャッチしに行くと

深いボルドー色のカラーをリクエストされていました。あわせたのは、この日大活躍のバーデンベルギアと雪柳を少し。カラーの長さを活かして束ねるかなと思いきや、、

キュッとコンパクトにまとめました。ボルドーの上に白が雪のように散ってとても美しい。。由美先生が、その時の花合せによって花材も使い方を変えていくと解説してくださいました。葉っぱも、どれくらい残すか等の決まりはなくて自分が綺麗と思うように束ねるとのこと。美しいものを花に限らずたくさん見て、感性を磨いてね、と由美先生が常々おっしゃっていることの大切さ、こういうことなんだよな〜と改めて納得。

イベント初参加とおっしゃる方でしたが、募集開始日直前に由美先生のことを偶然知り、なんて素敵なんだ!とビビっときて、すぐに会員になりこのイベントに申し込みされたそうです。最初のイベントがこれって、なんてラッキーな方!チャンスを掴む方は行動が早い、絶対にパリに行くとおっしゃっていましたが、きっと実現されることでしょう。。

次の方も、私と同じく選べず、今日のイメージでお願いします、とオーダー。とても明るくてチャーミングな人気者のAさん、ヴァンソン氏が選んだオレンジの花たちはそんな彼女にピッタリ!

しかも、この絶妙グラデーションのスイートピーは、ファームたかおさんの新作でまだ市場にも出回っていないという「ガールズトーク」というかわいい名前。それを聞いて、似合いすぎ!と彼女を知る花仲間はみんな頷くのでした笑

春のひかりを集めて輝くブーケ!楽しそうにおしゃべりしてます♡

次の方はミモザをリクエスト。そうしたら、散歩で見かけた菜の花を合わせたい、と外へ飛び出していくヴァンソン氏。由美先生が、慌てて真由美さんに摘んでいいか確認。さすが真由美さん、事前に摘ませてもらえることを確認済みでした。写真、わかりますか?嬉しそうに菜の花を抱えて戻ってくるヴァンソン氏。

ウキウキと帰還、楽しそう!本当に自然が好きなのよね、と由美先生。

そして始まる、鬼ネトワイエ!何も言わなくてもさっと集まるスタッフの皆さん。摘んだばかりの菜の花に、ミモザは真由美さんの畑の木から。まさに今の静岡を束ねるブーケ。ライブ感にゾクゾクします!

光を集めて輝いています。太い枝と、何本もの菜の花。これだけの本数を束ねてもごちゃつかず、スッキリ美しいのは適切なネトワイエがされているから。

歓声の上がる見事なグランブーケ、枝物の魔術師、面目躍如です!

さて、次はまたガラリと雰囲気が変わります。息つく暇もないとはこのこと笑

シックな淡いグレーに染められたスイートピーをリクエスト。あわせたのは同じスイートピーのピンクグラデーション。こちらもファームたかおさんのものです。ピンクでもたくさんの色があり、市場でも目移りして困ってしまうほどです。だからこそ、どれを選ぶかでセンスがわかってしまう怖さも。。

絶妙な色合わせに、一同唸ります。可愛いけど、大人っぽくもあり、、こうくるか!と。悔しいくらいに素敵なブーケです笑

リクエストしたSさん、本当にお似合いです。この日のお召し物ともバッチリ。こんなウェディングブーケも素敵ですよね〜と、みなさま絶賛のブーケでした。

ヴァンソン氏もこのブーケを写真におさめてご自身のSNSにあげてました。

さて次のブーケに参ります!枝物を使って、とのリクエスト。いつもは笑みを絶やさない由美先生やアシスタントのちはるさんも、花に向き合うときはとっても真剣。そんな姿にもグッときます。そしてヴァンソン氏はやっぱりフウセントウワタがお気に召している様子。

フウセントウワタ、市場で出回るものは葉っぱはなく実だけというものも多いのですが、お庭で切って持参してくださった今回のものは自然な佇まいでとても素敵。季節外れのものとは思えないクオリティでした。

迷いなく、どんどん束ねるヴァンソン氏。男性は手も大きく、力もあるので大きなブーケを束ねるときは有利だなあと羨ましくなります。でも、そのハンデをカバーするテクニックをお持ちなのが由美先生。レッスンやデモンストレーションの際に教えてくださった技、私もレッスンでみなさまにお伝えしています。こういった場に参加しないとわからないこともたくさんありますから、定期的にイベントやレッスンを受けることを、私も大切にしています。

すいすいと気持ちよさそうに束ねるヴァンソン氏。休憩を挟みつつとはいえ、これで12個目、そろそろお疲れなんじゃないかと思うのですが、そこはプロです。

お着物にピッタリのブーケになりました!vol.1でご紹介したマニョリアのブーケとほぼ同じ花材ですが、見比べてみると、高低差の付け方が違う印象。枝振りや花の大きさでバランスを変えているのか、いろんなパターンが見られて本当に勉強になります。

さあ、残るはあとお二人です。

素敵なチューリップがメイン。そして合わせるのはフウセントウワタなのですが、、

今度は違う使い方を見せてくださいましたよ。大きな枝振りを活かしたダイナミックなブーケとは違い、緻密に組み立てていくようなブーケ。フウセントウワタの実で動きやすいチューリップをおさえて形作っています。チューリップは春の花材としてポピュラーですが、光に反応して向きを変えたり茎が日毎に伸びて成長する花で、美しくブーケに束ねて保つのが意外に難しい花材です。

丁寧に束ねていきます。踊る雪柳がアクセント。春の花は折れやすいものが多いので、こうやって支えてあげると安心です。しかし本当はこの季節、フウセントウワタは手に入らないので、、レアな花合せのブーケになりました。

そしていよいよ、最後のお一人に。この方も、やっぱり枝物の魔術師を見たいということで枝物主体のブーケを。そしてヴァンソン氏といえば、の花材、グロリオサが最後に登場しました!

グロリオサ、かっこいい花なんですが合わせ方が難しい。。それがヴァンソン氏にかかると、ここに入れる?っていう驚きの使い方だったりするのですが、この独特な形が嫌味なく馴染んで、それでいて存在感があって。やはりこれがトップフローリストの感性なんだなと感動します。

最後まで、丁寧に。俺のテクニックもサービス!笑

終わってしまうのが惜しい、、最後まで本当に素敵なブーケの数々を披露してくださいました。

ヴァンソン氏、本当にお疲れ様でした!そして由美先生のスムーズな進行、真由美さんやアシスタントの皆さんの気配りもあり、長時間でしたがあっという間に感じた濃密な時間でした。本当にありがとうございました。

最後に、一人ひとりと写真撮影に応じてくださいました。あやこさんいつも素敵な写真をありがとうございます。

参加者一人ひとりにブーケを束ねてくれるという、このイベント。想像以上にインパクト大の濃い内容でした。たくさんの写真でお伝えしてきましたが、やっぱり参加したものにしかわからない臨場感、感動があります。次にこの内容のイベントが企画されたら、きっと今まで以上に席の争奪戦になりそう、、でもまた絶対に参加したいと思うのです。この企画を考え、実現したチームYumi SAITOの皆さんはやっぱりすごい!他にはないまさにプレミアムなイベントでした。

立ち去り難く思いながら、それぞれの幸せを腕に抱えて会場を後に。皆さんの笑顔に、花たちも笑っているようでした。

#夢だったのかも!

由美先生は定期的に帰国され、レッスンやイベントを開催されています。SNSフォローで主な情報は得られますが、パリのリアルな花情報やイベント先行案内などの特典を得られるWEB会報への会員登録がおすすめです。ご興味を持たれた方は、由美先生のSNSをチェックしてみてくださいね。

Instagram 

  • ヴァンソン・レサール氏 @vincentlaissardrosebud
  • 斎藤由美先生 @yumisaitoparis
  • Le bosquet 真由美さん @lebosquet_mayumi
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